「もらえれば受かる」と言われている「指定校推薦」。
受験生なら誰もが欲しいと思うので、競争倍率がそこそこ高くなる傾向にありますね。
「どうやったら指定校推薦の枠をもらえるのだろう」と不安になっている方も少なくないかと思います。
今回は「指定校推薦枠を取る方法」について、具体的に説明していきます。
①~⑦と7項目ありますが、①~⑦の順に指定校推薦枠を取るために重要な項目です。
(①が最重要、⑦は参考程度)
指定校推薦枠を取る方法① 評定平均を上げる
「評定平均」という言葉を聞いたことがありますか?
評定平均とは、簡単に言うと学校の成績の平均値です。
学校によって、5段階評価、10段階評価など様々かとは思いますが、一般的には5段階評価の数字で表現されます。
科目は全教科で、体育や家庭科といった教科の成績も含まれます。
また一般に、成績は1年次~3年次の夏までのものが対象となりますので、1年の頃からしっかり学校の定期試験対策をすることが非常に大切です。
指定校推薦者の選抜では、何といってもこの評定平均が最も重要視されます。
そもそも大学側から「評定平均4.2以上」といった具体的な数値を指定されている場合も少なくありませんので、その数値に達していない生徒は応募することもできません。
3年生になってから「1年の頃にもっと勉強しておけばよかった」と後悔する声を何度聞いたことか。
時間は戻せませんので、早めにきちんと対策をしておく必要があります。
指定校推薦枠を取る方法② 情報を集める
まずは、今年度はどの大学に何人指定校推薦枠があるのかが最も大事です。
この数値は毎年変動しますので推薦枠を確認しておきましょう。
また、特殊な条件があるかどうかも確認が必要です。
筆者の勤務高校では、非常に人気の高い指定校推薦枠については特殊な条件が課されています。
①1時間目の前に行われる朝補習に参加すること。
②学校側が指定する模擬試験を受けること、そしてその内容は選抜の参考にされます。
③指定校推薦選抜試験を受けること。
この3つで指定校推薦枠を与える生徒を選抜します。
他にも「物理を履修した生徒」など、履修科目を指定してくる大学もあります。
後になって「しまった、物理取ってないよ!」となってもどうしようもありません。
1年生のうちから情報を集め、できることはしておくことが大切です。
指定校推薦枠を取る方法③ 遅刻、早退、欠席をできるだけしない
成績の次に重視されるのが、欠席日数です。
学校にもよりますが、遅刻や欠席も数値として加算される場合が多いでしょう。
筆者の勤務高校では、遅刻と早退は3回で欠席1回と換算されます。
大学側の求めている学生像の一つに「毎日学校に通う」というものがあります。
本来であればそれは最低限のことなのですが、意外とできない学生も多いのです。
ですから、高校時代から欠席の多い生徒は敬遠されるのは当然ですね。
高校側も同じ考えですので、欠席が多い生徒は指定校推薦枠はもらえないことがほとんどです。
学校によってはそれを明らかにしており、例えば筆者の勤務高校では「1、2年生ともに欠席は10日まで、3年時は7月まで欠席は4日まで」と決められており、1年生の4月からそれを公表しています。
また、大学側から「欠席日数は〇日までの生徒」と指定してくることもあります。
なお、公欠(学校が認める欠席で主に部活動の試合のための欠席など)や、出席停止(特定の病気、インフルエンザや感染性胃腸炎などにかかった場合)は欠席として数えません。
病気やケガによる長期入院は欠席とみなされる場合がほとんどです。
欠席日数も1年のうちから意識しておくことが大切です。
指定校推薦枠を取る方法④ まじめな高校生活を送る
これは高校によるかもしれませんが、筆者の勤務高校では、2~3年次に処罰の対象となった生徒は推薦を受けることができないという決まりがあります。
ここで言う処罰の対象になる行為は、万引き・喫煙・暴力・器物破損・いじめの加害者になる・学校に許可を得ないでアルバイトをするなどが対象となります。(アルバイトに関しては学校に許可をもらう必要がない場合は処罰の対象とはならないでしょう)
「そんなのやらないから平気平気!」と思うかもしれませんが、特に注意が必要になるのは「いじめの加害者になる」ではないかと筆者は思っています。
というのは、「自分はいじめたと思っていない」場合でも、「相手がいじめられたと感じて先生に訴えた」としたら、いじめの加害者とみなされるからです。
しつこいからかい、友達のものをふざけて隠すなどはいじめとみなされる場合が多いです。
やる側は「ノリで・ふざけただけ」と思っているようですが、された側にとっては辛くイヤなことです。節度を持った高校生活を送りましょう。
先生方は公平に生徒を選抜しますが、先生方も人間なので悪印象を残すような態度も取らない方が無難です。
かといって媚びる必要はないので、普通に授業を受ける(私語・忘れ物・寝てばかりは良くないですよ!)、課題を提出する、挨拶をする、掃除や委員会活動をさぼらないといった生活態度で十分です。
指定校推薦枠を取る方法⑤ 部活動や生徒会で顕著な活躍をする
スポーツ推薦を狙う人にとっては特に部活動で活躍することは必須となります。
部活動内でキャプテンや部長を務めていればそれも加算されるでしょう。
「顕著な活躍」というのは高校や大学によって内容が異なりますが、全国大会出場までいけば確実に加算されます。
またその分野で強豪校という評判のある学校であれば、今年は全国大会に出場できなかったとしても「その高校の出身者である」ということが認められて推薦を受けられる場合も多いです。
生徒会の場合は、生徒会長が最も加算数値が大きくなります。
そのほかの役員や、文化祭や体育祭の実行委員長なども加算の対象です。
指定校推薦枠を取る方法⑥ 資格を取得する
高校生が取得して価値のありそうな資格を取得しておくことも推薦枠の選抜を左右する場合があります。
例としては
・英語検定
・漢字検定
・ニュース検定
・TOEIC
などが有名ですね。
ほかに変わったものとしては「数学オリンピック」や「日本学生科学賞」などの大会もあります。
こういった検定に合格したり、大会で入賞すれば選抜に有利になります。
指定校推薦枠を取る方法⑦ 郊外活動を頑張る
最も受けがいいのは「ボランティア活動」です。
地域の団体とボランティアを行ってもいいですし、学校によってはボランティアの案内が配布されることもあるでしょう。
指定校推薦枠を希望しているなら、そういった情報を積極的に集めて参加して実績を積んでおきましょう。
まとめ 早いうちからできることをしておこう!
筆者の体験を元に、指定校推薦枠を取る方法を解説しました。
項目が多くて大変ですが、もらえたら99%合格できます。
まじめにコツコツやるタイプの生徒がもらえる枠ですので、1年生の春から意識してしっかり高校生活を送ってください。